黒田郡の謎に迫る

  高知県に古くから伝わる黒田郡伝説。白鳳地震で一夜にして沈んだと言われる黒田郡の調査を通して、南海地震に対する防災等に役立つ知見が得られればという思いで研究を行っています。Twitter: https://twitter.com/Kurodagori

第一回 海底地形調査(1日目)

2014年3月6日 黒田郡プロジェクトの初めての海底調査が始まった。調査初日のターゲットは高知県南国市十市沖である。この

 

は以前に楠瀬さんによって調査されたことのあるサイトで、その際に人工構造物らしきものが見つかっている。

海底地形音波探査については日本海洋株式会社さんの協力により行なわれた。 下図、左舷に取り付けているのが音波探査機器。

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NHK高知のインタビューを受ける代表。

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8時25分に高知大学の調査船ねぷちゅーんに乗り込み、出航。仁淀川河口、桂浜を海から見つつ快調に飛ばすと1時間弱で現場海域に到着。まず、海図をたよりに探査を開始するがなかなか高まりが見つからない。焦る代表(下図)。

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 しかし、想定していたより東よりの海底にようやく高まりを発見。午前中いっぱいをかけて全体の構造を把握するべく音波探査を実施した。その結果、海底に下図のような高まりがあることが判明した。

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 午後はROVを現場海域に投入し、観測された高まりの中に黒田郡の遺物とおぼしき人工物が存在するかどうかの確認を行なった。

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 ↑ラジコンのおもちゃのような風貌ですが、れっきとしたROV。

だが船長の予言通り午後から強風が吹き始めROVが流されてしまう。操作は困難を極めたが、幾つかの地形について実際に海中映像を撮影することに成功!

その結果、

残念ながら現時点では人工物だと断言できるような構造物は確認されなかった。

ただ、高まり自体が堆積物や砂に覆われていたため、更なる調査を行うことにより人工物の発見につながる可能性は無いとは言えない。

今後もチャンスがあればこのサイトを更に詳細に調査したい。